「うるせーな!飯くらい黙って食えってんだ!そんな馬鹿でかい声でしゃべって、唾飛んだらどうすんだ!」

「うるせーな!飯くらい黙って食えってんだ!そんな馬鹿でかい声でしゃべって、唾飛んだらどうすんだ!」

私の母親が老人ホームに入ったのだけど、1ヶ月くらい経った頃に、困ったことがあると私に相談してきた。

そこの老人ホームに一人大将のようなジジイがいて、いつも自分の過去の武勇伝を語り、とにかく自分がここでは一番だと言わんばかりに威張っていた。

食事中、いつものように武勇伝を語っていると、母親は小声で「またこの前言ったのと同じ話してるね・・・」とボソッと隣にいた同じく嫌がってる老人に言ったのだが、すると耳だけはいいのかジジイが怒った。

「同じ話しちゃ悪いのか!いい話は毎日してもいい話なんだ!」と訳のわからないことを言ってくる。

こんな面倒くさい人がいるなら、どっか別の老人ホームに行きたいと始めは言っていたのだが、まあまあな田舎ということもあって、老人ホームなど近くにはそうはない。

だけど、私どもでは面倒見切れないから、もう少しなんとかするように考えるから、1年くらいは我慢してとお願いはしていた。

ところが、さらに1月しないうちに、「もう老人ホームは快適」と母親から連絡がきた。

どういうことかというと、そこの老人ホームに元ヤクザの人がやってきたのだった。

そうとは知らず、新しく入って来た人のためなのか、またいつものように自慢の小話を始めるジジイに・・・

「うるせーな!飯くらい黙って食えってんだ!そんな馬鹿でかい声でしゃべって、唾飛んだらどうすんだ!」と言った元ヤクザが言った途端、ヤバイと思ったのかジジイ萎縮したらしいw

ジジイは身内に相談したのか、その事件から一週間足らずで老人ホームから出て行ったのだと・・・

そして残っていた元ヤクザの人は、興味津々な老人たちから聞かれれば話すという感じで、凄い良い人らしい。

快適になってくれて良かった・・・とホッとした話でした。

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