学生時代、ガードマンとして交通整理していたときの話。
都内の工務店に専属ってわけじゃないけど、必ず呼ばれて現場に着いて行ってました。
その日は大晦日なのに、緊急を要する仕事が入り現場へ。
周りは年越しムードなんだけど、23時を回っても重機はごう音を鳴らして未だ工事終わらず。。。
そこへ現れたのはいかにもなチンピラ2人組。マンションから勢い良く飛び出すとガードマンの俺に向かって苦情とはいえない恐喝レベルの怒声。
「ウルセーんだよ、ボケが!今すぐ機械止めろやゴルァ!」と。
今にも俺や他の作業員に殴り掛かかりそうな雰囲気。
そこへ登場したのが工務店のボス、現場監督。
大抵現場監督だと、写真を撮るだけのやわな奴が多いんだけど、その人は見た目45・6歳、紫の作業着に脱色したパンチパーマで体格もよい、いかにもって感じの人なんです。
これは喧嘩になりそうだなと内心ビクビクしていると、「おぅ、兄ちゃん達よ、俺らもあんたらみてーにコタツ入ってみかん食いながら紅白見てんだよ、もうちょいで終わるから我慢してくれよ。」と、切々に語りかける。
さっきまで威勢の良かったチンピラも貫禄負けしたのか、「おぉ、すまなかったな。」とかっこつけさせてもらい退散、、。
この人になら掘られてもいいと思える出来事でした。