今は亡き祖母が豊田商事に狙われた話。

今は亡き祖母が豊田商事に狙われた話。
30年以上前、既に数年前に祖父を亡くし、一人暮らしだった祖母が、当時突如として現れた新星、歴史的に有名になった詐欺会社である豊田商事がうちの祖母の家にも現れてしまった。

知らない人のために簡単に説明をすると、その会社はありもしない金塊を借金させてまで買わせ、実際には顧客が見たいと言われたときのための金塊しか持っていなかったスーパー悪徳会社であり、やり手の販売員は「買ってくれるまでは帰りません!」と言ったりする粘着ぶりと人の良さで買わせ、会社名からも、疎いお年寄りなどには、有名車会社の系列なのかと思わせたりしたらしい。

できる販売員は軽く億を稼いでいたというのだから、相当な稼ぎがあった会社であることには違いない。

話を戻すと、そんな祖母の前に販売員が現れた。

前述のように3時間も4時間も同じような話をしてきては土下座の繰り返しだったそう。

祖父の遺産などで、ある程度の蓄えがあった祖母は、まさに販売員の格好の的であったが、祖母は頑なに「金塊なんてもんはいらん。埒があかないから警察に電話するよ」の一点張り。

人がいい顧客は話が上手くて、まるで身内かのような錯覚をし、数時間で打ち解け、土下座の繰り返しで買ってくれる客が殆どだったというが、どうやら祖母は販売員からすれば、人が悪かったみたい(笑)

販売員はなんとしても食い止めようと電話の前で土下座をしていたらしいが、偶然にも来客が来たため、祖母は来客だった隣人に「ちょっとこの人の話聞いてみてよ」

と言って、同じくらいのおばあちゃんだったらしく、少し販売員が気をそらしてる間に電話して、強制退散。

普段はそんなに気が強くない祖母ではあったが、何故かそのときはイライラしていたらしく、思い切った行動ができたらしい。

祖母はその後もまた来るのでは・・・と怯えていたそうだが、僅か数週間後に社長(今でも死亡時に社長は金を持っていなかったことから真実は闇の中らしいが)が刺殺され豊田商事問題は終結した。

もっと早い段階でこのことが起きていたら、どうなっていたかと生前、武勇伝かのように話していた祖母が懐かしい・・・

おすすめサイトの最新記事(外部サイト)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする