木魚の音に合わせて「あっぱれ!あっぱれ!」と言い始めた。

木魚の音に合わせて「あっぱれ!あっぱれ!」と言い始めた。
先月の末に母方の祖母の3回忌があったのだが、みんなこの日のために時間を調整していた。

寺に着くと本堂は掃除機が置いてあり、座布団も椅子も何もない。

住職妻に聞くと・・・

「これから外国のお客様たちが見えるので準備出来てなくて。すいませんがそちらでよろしく」と言われた。

色々言いたいことはあったが、とりあえず年寄りたちだけは休ませようと待合室に行くと「外国のお客様たち専用とします」の貼紙が。

暖房も付いてない寒い中、何とかしようと従弟が近くの自動販売機にお茶を買いに走り、その間に年寄りたちが座れる椅子の確保。

本堂を母と叔母(母妹)と掃除している間、私は「住職、恥かかせてやる!」と燃えていた。

何とか整い、座布団と椅子も並べていざ、というところで、ザワザワと団体さんが「お客様たちが見たいというのでよろしくぅ」と住職妻。

母と叔母の顔は怒り通り越し笑顔。

父と叔父は諦めの表情。

子供たちは年寄りたちの世話をしながら「誰か英語でこの状況をあの団体さんに説明しろよ」と言い合っていた。

澄まし顔で登場の住職を全員で睨み付けながら法事が始まった。

すると今まで大人しくしていた従兄娘(2歳)が、木魚の音に合わせて「あっぱれ!あっぱれ!」と言い始めた。

慌てて従兄嫁が止めるが、勢いは止まらず住職のお経を「下手くそ!」と言ったり、後ろを向いて団体さんに「出てって!」と言ったりした。

そのせいか住職はお経を読み間違え、最後は舌を噛んだようで、しばらく口を押さえていた。

従兄娘はお経の間ずっとテンション高くしていたが、終わったと同時にふっと何かが落ちたように静かになった。

このことは檀家の間に広まり、すっかり住職の信用は堕ち、そろそろ修業に出る住職長男に期待が寄せられている・・・

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