優しくて弱気な通称ニイハオが迷惑な大家族を黙らせたエピソード

優しくて弱気な通称ニイハオが迷惑な大家族を黙らせたエピソード

フランス在住の30代の主婦です。
私が住んでいるのはHLMと呼ばれる県営の低所得者層向けのアパートです。日本でいう団地にあたる住宅ですが移民の多いフランスでは住環境は劣悪です。隣には障害のあるフランス人男性、上にはアゼルバイジャン人の難民の大家族、斜め上にはDVで離婚が成立したばかりのタイ人女性が住んでいました。

そんな国際色豊かなアパートにフランス人の夫と2歳と5ヶ月の子供の4人で暮らしているのですが、上の大家族は本当に迷惑でした。

まず4人の子供たちが朝から深夜まで飛んだり跳ねたり奇声をあげて大騒ぎします。その子供たちをお母さんが怒鳴り散らし、巨体をドスドス動かして家中を移動します。そしてさらに巨大なお父さんが爆発すると隣の棟のアパートまで届くような声で一喝します。

子供たちの騒音は百歩譲って許すことにしていました。しかし私たちが何も言わないでいると家族の騒音は大きくなり、難民仲間が週末ごとに遊びになってくるようになってしまいました。私たちにアパートの前で会っても悪びれるどころかニイハオ!と挨拶してきます。何回日本人だと言っても直らないのでニイハオは受け入れました。毎週やってくる難民の皆さんにもニイハオと言われ複雑な気持ちで過ごしていました。

そんなこんなでクリスマスが過ぎ、年末がやってきました。クリスマスには盛大なパーティーが開かれ深夜までにぎやかでしたが年に一度のことなので目をつぶりました。31日の夜、年末年始くらいは安眠したいと願っていたのにどんどんお友達がやってきます。階段を上がる音や部屋で子供が飛び跳ねる音、大音量の音楽で気が狂いそうでした。お酒も入って大人たちも踊り狂っていました。必死に眠ろうとしてもイライラして寝付けず、バカ騒ぎの音に下の子は驚いて泣いていました。

宴会は朝まで続き、8時ごろにやっと寝静まりました。一睡もできなかった私はついに切れてしまいパジャマのまま上の階へ突撃しました。ブーっとブザーを鳴らし続けても出てこないのでドアをゴンゴン叩きました。するとやっとお父さんがトランクス姿で現れました。私を見てニイハオと言うのでカタコトのフランス語で朝までうるさくて迷惑だと絶叫したあと日本語で初夢返せ、ハゲー!!と叫びました。アゼルバイジャンの皆さんは玄関に集合し寝ぼけながらこちらを見ていましたが、謝ってきました。

怒りの冷め切らない状態で自分の部屋に戻ろうとすると、タイ人の女性にブラボーと言われ隣のフランス人にも賞賛されました。その日から上の家族は死んだように静かになり、外で出くわすと緊張した面持ちでニイハオ!と挨拶してくるようになりました。

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