武勇伝というより、窮鼠に噛まれた猫がびっくりして逃げただけの話かもしれんが…
中学の頃いじめられていた。
相手はクラスで一番体のでかかった男の子とそのお取り巻き。私は女。
きっかけは、手の病気で利き手が使えなかった時期があって、試験の時とかに(利き手が使えないから)便宜を図って貰っていたりしたのをえこひいきだと言われた事。
男→女のいじめだったせいか殴られたり蹴られたりはしなかったけど主に言葉の暴力と妨害で、例えば登校すると「手袋登校ー」(利き手が包帯でぐるぐる巻きの上に手袋形のサポーターをしていた)
「あーあ、また来た。いいかげん転校しろよ」
「こないだ欠席した時はとうとう辞めたかって思ったのになー」
と指を指され
リレーで走れば「コケろ!ビリになれ!これ以上走るな!」と野次が飛び、文房具や教科書は持って行かれて捨てられるといった具合。
女の子達とは普通にやっていて、皆「病気をからかうなんてひどいよね」と同情的だったけど、いじめの中心人物が体が大きくて強面だったので
表立って加勢までする子はいなかった。
手の病気が治った後もいじめはしつこく続いた。
「バカの相手する奴がバカ」と自分に言い聞かせてシカトしてたけど内心かなりきつかった。
で、ある日切れた。
理科の授業で班別に実験してレポートを取っていた時、いじめ側のグループがうちの班の実験にちょっかいかけてきて、バーナーの火をいじったり器具を動かしたりして正確なデータが取れない。
見かねた周りの子が「やめなよー」と言っても聞かない。
たまりかねて、いじめの中心人物の顎に拳で殴りかかった。
といっても身長差があったのでアッパー食らわせた格好。
もちろんボクシングマンガみたいに相手が吹っ飛ぶなんてことはなく、「ぺちっ」と情けない音がしただけだったが、瞬間クラスが静まり返った。
ずっと反抗しなかった私がいきなり20センチも背の高い子に物も言わず殴りかかったからだと思う。
相手の子も目を丸くしてた。
すかさず教師が、いじめ側の班の子達に「お前達は自分の班に戻って実験やり直し。それから実験器具の正しい使い方についてレポート提出しろ」
私にはお咎めなし。
それがきっかけになったみたいで、以降いじめはやんだ。
それがちょうど学期の変わり目だったんだけど、新学期になったら
中心人物の子がいなくなってた。
転校したらしい。
元記事 胸がスーッとする武勇イ云を聞かせて下さい!(34)