小学生の時、クラスにジャイアン系の問題児(男)がいた。
弱い男子を暴力でパシリにしたり、大人しい女の子をいじめたりと相当迷惑な奴だった。
しかも全部先生が見てないところでやる上に、先生に対しては良い子ヅラをしていた為、何の対策もとられていなかった。
クラス全員でハブれば良かったと思うのだが、逆らうと殴られるのでみんな何も出来ずにいた。
ある日の放課後、そいつが、その時よくターゲットにしていた大人しい女の子にナメクジを投げた。
ナメクジは女の子の顔に当たり、彼女は泣き出してしまった。
そいつは笑いながらナメクジを拾い上げ、次は私のほうに向かってきた。(ちなみに私は泣いた女の子の次くらいに大人しい子だったので、常日頃よく
からかわれていた)
で、同じように顔にナメクジを投げてきたのだが、私は実はナメクジだのカエルだのに対する免疫が強くて全然平気だった。
顔に当たって机に落ちたナメクジを自分で拾って
「で? 何?」
と平然と言い返してやったら、まさか私がそんな反応をするとは思ってなかったらしいジャイアン、「えっ……」と呟いて固まった。
しかしその後「何だよコイツつまんねー! うわナメクジ触ってるぜ気持ちわりー!」
と言い出しやがったので「最初に触ってたのはアンタだろ!」と腹が立ち、ついついナメクジをそいつにブン投げた。
ナメクジはそいつの頭にぺったり張り付き、その瞬間そいつは「うああ!! うあああ!!」とパニック。
女子から反撃くらうなんて思ってなかったのだろう。
いつも従えていた弱い男子に「取れよ! 取ってくれ!」と涙目で訴える始末。
いつも威張っていたジャイアンの失態にクラス全体が唖然としていた。
結局ナメクジは自然に落下したのだが、余程ショックだったのかそいつはまだ泣いていた。
クラス全体に流れる「こいつ実は大した事ないんじゃないか……?」という空気。
私はとりあえずナメクジを再度拾い、窓から外に逃がした(教室は一階だった)。
それからそいつは、気まずかったのか何か知らないけどすっかり大人しくなり、クラスは平和になった。
最初のナメクジ被害者の女の子と弱かった男子ら、及び被害に遭った事のあったクラスの子達から物凄く感謝された出来事。
元記事 https://life8.5ch.net/test/read.cgi/kankon/1176477429/