フリーターをしていた時の事です。
帰り道、9時頃バスを降りて家までの道のりをウォークマンを聞きながら歩いていました。
しばらく歩いてから、少し後ろに中年のおじさんが歩いているのに気付きましたが、なんだかそのおじさんから視線を感じて、なんだろう?と思い始めました。
もしかして後をつけられてるような気がして、わざと歩調を変えてみたりしたら、そのおじさんも同じように歩調を変えてきます。
こいつぁオカシイ!と思いこっそりウォークマンを止めて耳を澄ますと、「5万でどうだ?エヘエヘ♪」と言っているではありませんか!
そこでやっと状況を悟ったわたしは、自宅を知られるのが嫌で途中で大通りに向かって角をまがりました。
しかしおじさんは大通りでも後ろをついてきて離れません。
雪国の冬の夜で、道行くひとも居なく、どうしたものかと考え、4車線ある幹線道路を、わたしはとっさに渡りました。
路面はアイスバーンでツルツルで、滑って転びそうになったけどその時はちょうど一番滑らない靴を履いていたので猛ダッシュで走りました。
おじさんも慌てて渡って来ましたが、路面に足を取られ、渡り始めた所で派手に転倒。
そこへ自動車がクラクションを激しくならしながら急ブレーキでスリップしながら停車。
運転手の若い兄ちゃんが車から降りてきておじさんに何か怒鳴っているのを横目に無事家に走って帰りました。
めでたしめでたし。
元記事 https://koumei2.com/2ch/34