その店は小柄な50代のマスターが一人でやってるこじんまりした落ち着いた雰囲気で
夜の10時半から11時位になると店じまいというバーの割にはメッチャ早仕舞い。
大体が常連さんで年齢層も30才代から50才代が大半を占めてはいるものの
マスターのおしゃべりのうまさで初めての人でも気軽に溶け込める感じのいい店。
その晩も落ち着いた雰囲気の中で5人の客がマターリとした時間を楽しんでいた。
マスターも「今日は終わり、今から私もお客さんになります」と言って
10時半には蝶ネクタイをはずしクローズの札を下げ、お客さんに
「ラストオーダーなんて野暮なことはしないけど私が酔った時点で終わりだよw」
といつもの調子でみんなとフランクに話していた。
少しして店の外が騒がしくなりドアが開いてかなり酔った感じの今時の若いもんが
「4人なんすけどいいっすかぁー」とマスターに聞いてきた。
マスター「ごめんなさい、今日はもうおしまいなんです、また今度お願いします(笑顔」
若いもん「エーー、だって客いるジャン」
マスター「今飲んでもらっているので終わりなんですよ、本当にごめんなさい(哀」
若いもん「せっかく彼女達連れて来てんのに俺の立場ねーじゃん」
マスター「あなたの立場もあるのでしょうが、店の立場もありますから(キッパリ」
つづく
マスター「金も払ってない、店の雰囲気も察しようとしない
自分の酒の許容量も解からない人はこの店では客と呼ばない!!(怒」
すると若いもんの彼女らしき女性が「もういいから帰ろうよぉ」と言ったにもかかわらず
若いもんは収まらずに
「バーロー、なめんじゃねーぞぉーゴルァ!」と床にツバを吐いた。
その途端マスターは
「おまえらみたいな態度のヤツが来る店じゃないんだよここは!
もっと社会勉強してからこい、そしたら客として迎えてやる!!
それまでは意地でも店続けてるやるからよ!!!
それと自分で汚した床は自分で綺麗にしていけ(怒怒怒」
と柔道の足払いをかけ倒れた若いもんの服で床のツバを拭いた。
そして倒れている若いもんの耳元で静かな声で一言
「伊達に30年も一人でこの店をやってるんじゃねーよ オニーサン(冷」
4人組はビビリまくって店から退散した。
俺を含めて店に残っていた客はスタンディングオベーションでマスターを称えた。
でも正直なところオレもあまりの迫力にチョットビビッて酔いが醒めかけてしまった。
Bravo!!
GJ!
いいなぁ、そういう店。行ってみたい
やるじゃんマスター!
その店行きたいよ
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チャンルー ブレス
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