胸がスーッとする武勇伝を聞かせて下さい!15
バイト仲間のNさん(女)に絡んでた。
メールアドレスを聞こうとしたり、その他色々。
Nさんは笑って受け答えしていて、迷惑なのかマンザラでもないなのか微妙だった。
よって、誰もが仲裁に入るのに躊躇った。(DQN客達がヤンキーで怖かったのもあるけど)
そして、バイトが終わり、スタッフ全員が店から出て、帰ろうとしてると、
そのDQN客達が駐車場でNさんを待ち伏せしていた。
「これから遊びに行こう。」 とNさんを誘っていた。
Nさんは必死に断っていた。 (この時、やっとNさんが嫌な表情を出したので、実は迷惑だったのだと気づいた)
俺が仲裁に入ろうとし、近づいて行くと
その隙に、Nさんは自分の原付きに跨り ブーンと走って逃げって行った。
DQN客達も慌てて車に乗りエンジンをかけ、Nさんの後を追おうとしたが
その時、車の前にガチャン!と自転車が倒れた。
「あーすいません。」 と、
普段滅多に喋らない空気的存在、バイト仲間のH君が間の抜けた声で謝りながら現れた。
当然、車は倒れた自転車で前に進めない。
DQN「早くどけ!見失うじゃねーか!」 と叫んでいたが
H君はノロノロと自転車を起こし、 「あっ」 と言ってまた自転車を倒した。
DQN「んだよコイツー!!」 あせりと怒りで叫ぶDQN達。 もうNさんは見えないくらい遠くへ行ってしまった。
怒ったDQN客達は車から降り、H君の胸倉を掴んだ。
するとH君は全然ビビッてない様子で 「あ~ どうもスイマセン。」と謝った。
DQN達は 「んだよっ!」 と言い、手を離し、自分達で自転車を退かすと、車に乗り、去っていった。
その光景をドキドキしながら見ていた俺はH君に「 お、おまえ凄いな・・」と言うと
H君は 「今度から店長に行ってアイツ達、出入り禁止にしなきゃな~」 と、ただそれだけを言い残し、
自転車に乗って帰って行ってしまった。
普段無口で、バイト仲間の誰とも喋らず、誰とも親しくなかったH君だけに、びっくりした。
その度胸と機転の好さ。コイツ・・・本当は凄い奴なんじゃねえの?と・・・。
後日、その日シフトに入ってたバイト達により、H君の武勇伝は語り継がれた。
Nさんは何度も何度も謝りながら、H君にお礼を言っていた。 スタッフ全員、H君をヒーロー扱い。
H君は少し困った顔をしていた。
相変わらず無口で空気的存在のH君だけど、
俺達は今もH君を尊敬の眼差しで見ている。
コメント
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後からお礼言ったとはいえNさんにヌカだわ。
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そうだよね
この人がスキ作ってくれたお陰で逃げられたしH君も自転車倒しができたっていうのに
本当のヒーローは書いた人だよ
最初の人が勇気だすかどうかが一番重要なんだよ