俺がますます一目置かれることになった理由

胸がスーッとする武勇伝を聞かせて下さい!(65)

146: おさかなくわえた名無しさん 2008/03/30(日) 21:37:19 ID:fABz6xu6
中学の頃、委員会が行っていた仕事を一般の生徒にも分担させようという意見が出され、放課後にもみんな残ってアレコレやらされるという運びとなった。
水飲み場の石鹸やトイレの便所ボールの補充とか。
ただ、平等に皆に仕事割り振ろうとしても大元の仕事自体が少なかった委員は、標語のポスター作製といった具合に無理矢理に仕事そのものを作られ、俺がそれの担当にさせられた。こっちの意見は一切聞かれることなく一方的に決定された。

俺は夕刊配達のバイトをしていて、時間的にその仕事は無理。
だから断ったのだが、委員は決まったことなんだから従え、バイト辞めろと言いだし、教師も学校行事が優先だ、別に生活に困ってるわけじゃなくただの小遣い稼ぎだろと言い出した。

アルバイトは自分の意思で決めたことだし、いきなり辞められたらたくさんの人が迷惑する。給料もらう以上、きちんと仕事する義務がある。
それに対し委員の仕事は勝手に決められた事だし、やらなくても誰も困らない。なんかの報酬もらえるわけでもない。
そんなものに従う義理も義務もない。

といった具合に委員や教師の言い分を否定して、残って委員の仕事やれという命令を無視して帰宅。
俺のボイコットが他のみんなにも影響し、この委員会がらみの仕事の大半はなし崩し的に消滅。
本当に必要とされるものだけが残ることになった。

147: おさかなくわえた名無しさん 2008/03/30(日) 21:37:50 ID:fABz6xu6
それから数日後の配達中、俺が何軒かまとめて配るため自転車から離れたときに自転車を蹴倒した奴がいた。
音で振り向くと、ばっちりと目があった。クラスメイトであり、仕事を皆でやろうと言い出した委員だった。
後に聞いたところ、俺に面目を潰されムカついており、帰りに俺を見たことで報復に出たとのこと。
逃走する奴をとっ捕まえてぶん殴りたかったが、倒れて地面に広がった新聞が風で飛ばされたため、それらの回収を優先するしかなかった。
だが回収し切れなかったうえに多くがグシャグシャになり客に出せる状態じゃなくなった。
販売店に連絡するため公衆電話に行こうとした時、配達区域に奴の家があることを思い出し、そこへ向かった。
奴の母親が出たので、自分は○○のクラスメイトであり、バイト中にトラブルが発生して大至急連絡を取らねばならないので電話を貸してほしいと頼んだ。
授業参観で見覚えがあったのかすぐ電話貸してもらえた。
奴は既に帰宅しており、親と話している俺を見て青ざめていた。
だが俺は決して奴の犯行であることは言わず、ただ販売店に連絡するだけだった。
バイトしてて偉いだのウチの子は小遣い上げてくれとねだるだけだのという親の言葉をよそに指示を受け、配達に復帰。
遅れを取り戻すため全力疾走だった。
販売店の人たちは他の販売店から予備の新聞をかき集め、それでも間に合わないため配達先のお客様に頭を下げて回っていた。

奴は後に自首し、親や教師たちからこっぴどく叱られた。
たが、それまで俺は奴の犯行であることは決して誰にも言わずただの事故として処理していたため、クラスメイトの罪を庇ったとして皆に一目置かれることになった。
俺は別に庇ったのではなく、ああいう嫌がらせのターゲットにされてると思われたら再発を恐れてクビになると思ったためでありただの保身だとバカ正直に言ったのだが、それを謙遜、今でいうツンデレ的な脳内補完をされ、ますます一目置かれることになった。

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コメント

  1. 匿名 より:

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    紙は…いやいや、
    神は見ているのじゃよ♪